役所で受けられる弁護士無料相談の実際

法律関係のトラブルが生じたり、疑問や不安を払拭したりしたいと言う時に役立つのが弁護士ですが、事務所に行くのはなんとなく敷居が高いと感じられるケースも多いかも知れません。弁護士と言うと、相談すれば次には訴訟提起が選択肢となるのも一般的ですから、あまり大事にしたくない時などには、よりライトな解決が好ましいはず。

そのような軽めの悩みに対応するのが、役所による弁護士の無料相談です。

自治体の役所で弁護士に無料相談できるってホント?

お住まいの自治体のホームページを見てみると、市役所・区役所に弁護士の無料相談を設置しているケースが多くなっています。これは市民サービスの一環として運用されており、対象区域にお住まいの方は無料で活用することが可能です。

全ての市町村に存在するわけではありませんが、政令指定都市はもちろん、比較的小さな市でも用意されている場合が多々ありますので、検討中の場合には確かめておくと良いでしょう。こじれると問題が大きくなる法律関係のトラブルについては、早めに適切な措置を講じておきたいものです。

役所での無料相談はファーストステップとして有用な場合がありますので、まずは特徴を把握するのがおすすめできます。

役所の無料相談の特徴と活用術

法律関係について不安やトラブルが発生した場合に、解決の糸口となるように設置されているのが、役所における無料相談です。地方行政にとっても市民の生活を守ることは大切なテーマですから、このような形で法的サービスを展開しています。

ただし、地方自治体における資金や活動時間には限度がありますので、無料相談においては幾つか制約もあり、ここは気をつけておきたい点です。流石に弁護事務所の有料相談サービスを利用するのとはわけが違いますから、できないこともあると言うのは把握しておきましょう。

まず、役所での無料相談では時間制限があります。地域によって差があるかと考えられますが、1回あたり30分程度の相談時間になっているケースが多いようです。割と短時間と言えるので、複雑過ぎる相談には向きません。

また、取り留めのない形で相談をしていくと、あっと言う間に時間が終わってしまいます。したがって、活用術としては予め質問事項の要点をまとめておき、場合によっては書面にして持参すると良いでしょう。加えて、無料サービスですので、同一案件において解決するまで相談したり、継続的な対応を期待したりすることはできません。

他の市民にも平等に利用の機会を与えるためにも、同一案件については一回限りとしている自治体もあります。相談回数に限りがある場合には、できるだけ無駄にしてしまわないように、相談内容についてしっかりと考えてから活用することが大切です。

相談できる内容は豊富!自治体ならではの特色も

基本的に相談できる内容については、一般的な法律事務所とほぼ変わりがないと考えられます。借金や相続の他、離婚・離縁に関する相談にとどまらず、商事・刑事関係についても利用することが可能です。

加えて、地方行政と密接な関係にありますので、自治体によっては災害関係の法律相談がしやすいケースがしばしば見当たります。これは、ならではの魅力と言えるでしょう。被災証明書の発行や補償についての相談には、期待ができそうです。

どうやって利用するの?

役所での無料相談を利用するには、基本的に予約制になっているケースがあるようです。必ずしも、気が向いた時に役所を訪れれば良い、と言うわけではありませんので、前もって必要な手続きを確認しておきましょう。予約の取り方は電話やファックスによる場合と、書面提出による場合に分かれます。

これは地域によって異なりますので、各自治体のホームページで確認して下さい。予約を取る際には、各自治体のホームページに相談実施日時が表記されていますから、参照しておきましょう。一定の曜日は午後からだけの実施になっていたり、休日は利用できなかったりする場合があるため、予めチェックして、都合の良い日時を選んでおくのがおすすめです。

夜間対応・バリアフリーと言うメリット

自治体にもよりますが、夜間しか時間が取れない方や、障害を持っているため弁護士相談を活用しにくい方に向けて、しっかりと対応を考えているケースがあります。夜間対応の相談については、ある程度の規模を持つ自治体では実施している場合が多くなっており、日中は忙しい方でも活用しやすいです。

週に一度だけの実施であったり、時間についても夜8時や9時程度を限度にしたりする場合が多くなっている点に注意を要します。また、バリアフリーに関しては、例えば聴覚障害者の方向けに、書面で相談できるような仕組みを取り入れている自治体が見当たりますので、有効活用していくと良いでしょう。

役所は段差の解消やスロープの設置など、徒歩移動が難しい方むけの配慮が行き届いているケースも増えてきていますので、この点も安心材料です。

役所の無料相談のデメリット

制約は色々とあるものの、無料で使えてメリットも存在する役所の相談は、多数の方が利用しています。

しかし、その結果については、必ずしも満足ができた、と言う評価ばかりでは無いのは気になるところでしょう。満足できなかったと言う意見が見られるのは、弁護士の質に問題があると言うよりは、無料相談の特徴にあると考えられます。

まず、役所の無料相談は地域の弁護士会に依頼して、複数名の弁護士を派遣してもらっているのが通常です。このうちの一人が具体的な相談相手として選ばれるわけですが、これがランダムであてがわれる仕組みになっています。

この結果、民事専門の弁護士に、刑事事件の相談をすることになってしまい、ほとんど有意義なアドバイスはもらえなかったと言う場合もあるようです。一応、役所の方に電話して、当番となっている弁護士について問い合わせてみても良いかと考えられますが、このような手間を掛けるのならば、他の手段で弁護士を探した方が効率的かも知れません。

役所の弁護士相談は結局、使えるのか使えないのか

役所の弁護士相談はメリットもあり、デメリットもあるので一概には言えませんが、使い方を考えれば良い結果に繋がることもあるはずです。まず、無料相談ですから、いきなり解決が見えてくるような、大きな成果は期待しないこと。

これは弁護士会や法律事務所が実施している無料相談でも言えます。そして、専門的で難しい問題については、対応外と割り切っておきましょう。その上で、簡単・便利に専門家のアドバイスを貰える制度として、「専門家に悩みを聞いてもらいたい」と言うような時に活用してみてはいかがでしょうか。